市場の縮小と戦略
株式投資の基本的なストラテジー構築の中で重要な分析の一つのその産業自体の成長性を計ることがあります。ロングショートのペアトレードにおいては産業の成長性の分析の必要性がないと思われるかもしれませんが、つまり、同じ産業内で企業の株価を予想する上では産業がどのような方向に向うかは必要ないといった考えでしょう。
ただ、産業が縮小する、それもその縮小スピードの速い産業にある企業間の株価は総じて企業の良し悪しに関係なく相関の高い株価の動きをします。その過去の経験則があるなかですのでペアトレードの戦略構築が難しいのが現実です。
産業内での競争が激化する、産業のラフサイクルのピークに差し掛かるようなタームにあるケースは私にとっては非常に容易に銘柄間の差別化が計りやすいのが事実としてあります。
さて、今回は縮小する市場の中でロングの検討をしている銘柄があります。
産業ですが、企業間の淘汰が既に進んでいる中古車販売産業です。この業界は既に企業間の淘汰が進んでいます。
中古車登録台数の伸びは昨年四月をピークに11ヶ月連続の減少を示しております。次ページに「自販連の中古車登録台数」の実際の数字が確認できるサイトを紹介します。
要因は新車販売の不振で下取りする車体の流通が減少している事が挙げられております。ただ、景気回復の背景があり、高級車の販売台数は堅調に推移しておりますが、中古車市場の平均販売価格は100万円以下となっており、比較的所得レベルの低い層が主な買い手となっており、これらの層の所得は景気回復にもかかわらず伸び率がほぼ0%近辺である、所得の二極化が主な不振の要因と分析しております。その他、ユーザーの保有期間の長期化で新しいクオリティの高い中古車が流通市場に出回っていない事も言われていますが、最も大きな要因は主要な買い手の所得が伸びていない点です。
こういった中、メーカー系の新車を扱うディーラーの市場進出も市場の競争を激化させる要因となっており、既存中古車販売会社の苦戦が強いられております。新車市場の縮小により中古車市場への収益源の多様化を求める動きが加速しております。
中古市場は新車に比べて価格形成が不透明で効率化しいていないことから販売会社の意図した価格で比較的決定され利益率が高いものでした。大手であるガリバー社の過去の利益率の高さは驚く水準でした。これらが、新車市場にも見られた動きと同様に中古車市場でも価格の二極化が鮮明となってきており、販売価格自体も低下傾向にあります。
新車ディーラは中古車ディラーのこういった市場の緩み(企業努力なくとも市場で生き残る事が出来る。)の中で独自のアイデアを持ち込んで進出を進めています。たとえば中古車認定制度、下取り保証制度といった今までの中古車販売業者の売り逃げ的なスタイルに対して一定の差別化を図っています。
また、新車ディーラーの中古車が占めるスペースは毎年2桁の伸びで拡充しております。新車から中古車までの車のライフサイクルを丸抱えする営業戦略をとっており、雑種多様な車を扱う今までの中古車販売会社のスタイルに挑戦を仕掛けております。今のところ大きな脅威となっていないように写りますがこれは時間の問題とみています。
さて、そうなると中古車販売会社のショートと言った話になるかと思いますが、私はリスクの高い戦略と見ています。競争激化の背景が市場自体の縮小だけでない点です。新車ディラーにとっての生き残りの策が中古車市場の進出であり、資本を伴った企業の進出である点がリスクです。中古車市場の再編が加速する可能性があるからです。
90年代後半以降は市場全体が頭打ちとなり、単価の安い低年式車への需要シフトも起こった状況に一服が見られましたが、再度その到来が起こっています。 業者にとっては厳しい状況であり、05年にハナテンがビックモーターの傘下に入るなど業界の再編も進みつつあることが象徴です。このような市場環境では再編リスクの波に飲まれない関連企業のショートが有効と見ております。
銘柄は
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コメント
最近のコメントでショートが多いような気がしますが、一方で短期的な上昇を見込んでいますが、その関係はどのように解釈すればいいのでしょうか?
ショートはあくまでも長期タームなのでしょうか?
投稿: nikkei 225 | 2007年4月 1日 (日) 10時58分